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冷却モデルUSBカメラWRAYCAM-CIXシリーズ2機種の違い

USBカメラWRAYCAM-CIXシリーズは、現状USBカメラWRAYCAM-CIX830・USBカメラWRAYCAM-CIX2000の2機種をラインナップしています。

これら2機種の違いについて解説していきます。

USBカメラWRAYCAM-CIX2000

USBカメラWRAYCAM-CIX2000はUSBカメラWRAYCAM-NOA2000と同じく、高感度かつ高解像度モデルです。

最大60分という長時間露光での撮影に対応し、また2段ペルチェ冷却機構を備えているため、露光時間が長くなるほどに生じる恐れのあるセンサーの熱ノイズを抑制・軽減します。

USBカメラWRAYCAM-CIX2000に適した用途

USBカメラWRAYCAM-CIX2000は、USBカメラWRAYCAM-NOA2000と同じくSONY製裏面照射センサーSONY Exmor R(IMX183)を搭載しています。

解像度が非常に高く、レイマーのラインナップの中でも最も高い最大2000万画素。撮影像をデジタルズームで拡大した場合の画像劣化が少なく、また大きなサイズ(A4全面等)への印刷時にも写真画質(300~350dpi程度)が保てる等、解像度の高さを重視される際に有用です。

センサー感度は比較的高く、蛍光像の撮影等も可能ですが、短時間露光の場合は比較的明るい蛍光の撮影(一般的な環境で、接眼レンズを覗いて十分に観察できる程度の蛍光強度が目安)に適しています。前述のとおり長時間露光も可能なので、露出時間を長くすることでより暗い蛍光像の撮影は可能ですが、短いスパンでのタイムラプスや蛍光動画の撮影は少し難しい場合もあります。

長時間露光での静止画撮影用途が主で、可能な限り高精細・高解像度の顕微鏡写真をお求めの場合は、USBカメラWRAYCAM-CIX2000をお選びください。

USBカメラWRAYCAM-CIX830

USBカメラWRAYCAM-CIX830はUSBカメラWRAYCAM-VEX830と同じく、現行モデル最高峰の高感度センサーを搭載したモデルです。

最大60分という長時間露光での撮影に対応し、また2段ペルチェ冷却機構を備えているため、露光時間が長くなるほどに生じる恐れのあるセンサーの熱ノイズを抑制・軽減します。

USBカメラWRAYCAM-CIX830に適した用途

USBカメラWRAYCAM-CIX830は、USBカメラWRAYCAM-VEX830と同じくSONY STARVIS (IMX485)を搭載しており、非常にセンサー感度に優れたモデルです。

短時間の露光でも明るい像が得られるため、USBカメラWRAYCAM-CIX2000と比較しても短い間隔で蛍光画像の撮影ができます。また、低照度環境下でも素早く動く標本に追随したりと、静止画だけでなく動画撮影用途にも適しています。
もちろん最大1時間の長時間露光にも対応しており、より微弱な蛍光像の撮影も可能です。

解像度はUHD・4K解像度ともいわれる最大830万画素。A4全面印刷等の大判プリントの場合は写真画質の確保は難しいですが、A4半面等の良く用いられる印刷サイズであれば充分な解像度である場合が殆どです。

解像度よりもセンサー感度を重視し、短時間での微光イメージングや動画撮影等の用途と兼用する場合にはUSBカメラWRAYCAM-CIX830をお選びください。

低照度環境での画像比較

低照度環境にて、同じ標本を撮影した場合の比較画像です。

生物顕微鏡BX-3500TL(対物レンズ40X)を使用し、照明ダイヤル最小の状態でプレパラートを撮影しています。

露出時間150msの画像

USBカメラWRAYCAM-CIX2000 露出時間150ms
USBカメラWRAYCAM-CIX830 露出時間150ms

比較的短時間露光での撮影です。

USBカメラWRAYCAM-CIX2000では明度が不足気味ですが、センサー感度のより高いUSBカメラWRAYCAM-CIX830は充分な明るさが得られています。

露出時間1000msの画像

USBカメラWRAYCAM-CIX2000 露出時間1S
USBカメラWRAYCAM-CIX830 露出時間1S

少し長めに露光した場合、USBカメラWRAYCAM-CIX2000でも充分な明るさが得られ、解像度の高さを活かせています。
USBカメラWRAYCAM-CIX830では露光時間が長すぎて飽和しています。