HDMIデジタルカメラFLOYD-200の反転機能について
HDMIデジタルカメラFLOYD-200には、基本的な静止画・動画撮影機能のほか、画像の調整機能が備わっています。
本記事では、FLOYD-200の機能のうち、像の反転機能について解説します。
像反転機能が役立つケース
顕微鏡用カメラでリアルタイムの映像を確認した際、接眼レンズで観察している像とカメラでの撮影像の表示方向が反転してしまい、双方が一致しないことがあります。Cマウントアダプタや顕微鏡の仕様により、このような現象が起こり得ます。
以下の写真は光路分配式(接眼レンズの像とカメラの映像が同時に確認できる仕様)の顕微鏡での、接眼レンズ・三眼鏡筒部それぞれの観察像です。
接眼レンズ観察像の同一箇所を比較してみると、双方の観察像の方向が一致していないことがわかります(部品上部のアルファベット向きが分かりやすいですね)。
像が反転していたとしても特に問題が無い場合も多くありますが、今回使用した実体顕微鏡LW-820Tのような接眼レンズ観察とカメラでのリアルタイム映像を並行して確認できる場合、接眼レンズを覗いている観察者とモニタを見ている人が同じ像を見られることが望ましく、像の反転は作業や業務に支障が生じます。
このような場合に像の反転機能を使用することで、接眼レンズ観察者とモニタ観察者の見ているもの・方向を一致させ、スムーズな情報共有に役立ちます。
像反転機能の使用方法
実際に反転機能を使ってみましょう。
HDMIデジタルカメラFLOYD-200をHDMIモニタ(映像信号1080p対応)に接続し、リアルタイムプレビューを表示させた状態で、マウスカーソルを画面下端に移動させます。
下部ツールバーのアイコンが表示されるので、左から4番目のアイコンをクリックします。
映像の上下が反転しました。
上下反転のみで接眼レンズの像の向きと一致するようであれば、この時点で操作は完了です。
しかしながら、今回の対象物の場合、上下反転だけでは像が一致していません(部品上部のアルファベットが左右反転したまま)。
この場合、左から3番目アイコンをクリックします。
像の左右が反転し、接眼レンズ観察像とモニタ上の映像の方向が一致しました。
HDMIデジタルカメラFLOYD-200はHDMI専用の機種ですが、カメラの機能にて像の向きを反転させることが可能です。
今回のように光路分配式の顕微鏡を使用する場合以外にも、カメラ接続部のスペース等の問題で接眼レンズ観察像とカメラ像が一致しない場合等にも有用です。
静止画や動画においても、パソコン等で像の向きを調整・編集を行う手間が減らせるため、作業の効率化につながります。ぜひご利用ください。