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WRAYMER実体顕微鏡LW-830Tのカメラ撮影像が真っ暗・なにも映らないときの対処法

顕微鏡での観察像をカメラで撮影する際、接眼レンズから覗くと像が見えるのにカメラの映像は暗く、なにも映らないことがあるかと思います。

本記事では、接眼レンズを覗くと試料が見えるのに、カメラ撮影像には何も映らない(真っ暗になってしまっている)時の解決法について解説します。

光路切換レバーを操作する

カメラの撮影像が暗く何も映らない時の原因として、最も多いのは光路切換の不備です。

実体顕微鏡LW-830Tは接眼レンズでの観察時・カメラでの撮影時に、顕微鏡内部の光が通るルートをそれぞれ切り換える光路切換式の鏡筒となっています。

光路切換式鏡筒で接眼レンズによる観察ができている場合、撮影鏡筒(カメラ)には光が送られていないため、撮影像が真っ暗で何も映らないという症状が発現します。

このような場合、光路切換レバーを操作することで、接眼レンズ側に来ていた光を撮影鏡筒側に送ることができ、カメラでの観察・撮影が可能となります。

実体顕微鏡LW-830Tの場合、鏡体の側面部後方に上図の光路切換レバーが備わっており、ワンタッチで切換操作が可能です(眼アイコン側で接眼観察、カメラアイコン側でカメラ撮影モードになります)。

※撮影鏡筒に切り換えた際の接眼部の仕様は顕微鏡機種により異なりますが、実体顕微鏡LW-830Tの場合は右接眼部と撮影鏡筒部が光路を共用している仕様のため、左眼は光路切換の状態に関わらず常に観察可能です。

実体顕微鏡LW-830Tを使用してカメラでの撮影を行う際、映像が真っ暗で何も映っていないというような症状が見られた場合は、上記操作をお試しいただくことで改善が見込めます。

光路分配式の実体顕微鏡LW-820T

実体顕微鏡LW-830Tのような光路切換式の実体顕微鏡を使用している場合、以下のような要望をお持ちの方もおられるかと思います。

  • 撮影の度に何度も何度も光路を切り替えるのが煩わしい
  • 接眼レンズを覗いて試料を観察するのと同時にカメラでも撮影したい
  • 顕微鏡を覗く人と周りの人がリアルタイムでプレビュー像を共有できるようにしたい

このような場合、光路切換操作が不要な光路分配式鏡筒の実体顕微鏡LW-820Tがおすすめです。

光路分配式の鏡筒は、接眼レンズでの両眼観察と並行し、撮影鏡筒でのカメラ撮影を行える光路構造が特徴です。

光路切換が不要なので、光路の切り替えを忘れていてカメラに像が映らないといったことは起こらず、また、作業者・手技者が接眼レンズを覗いて行っている手技の映像をパソコンやテレビモニタにリアルタイムに出力し、複数名のトレーニングや情報共有に利用できます。

ただし、光路分配式にもデメリットはあり、接眼部・撮影鏡筒部に常に光路を分配しているため、それぞれの光の量は光路切換式鏡筒の各鏡筒が得られるものよりも少なく、暗くなります。

接眼レンズでの観察や一般的なカメラ撮影であれば、照明機器の光量を高く設定する等で問題にならないことも多いですが、顕微鏡写真のクオリティを求める場合には明るさ・光量は非常に重要なパラメータになるため、顕微鏡写真撮影の比重が大きい場合には実体顕微鏡LW-830Tをおすすめいたします。