コツやテクニックについてTIPS

HDMIデジタルカメラFLOYD-200+Cマウントアダプタ倍率ごとの撮影範囲イメージ

HDMIモニタとの接続専用のHDMIデジタルカメラFLOYD-200は、顕微鏡用カメラとしてはやや小さめの1/2.8インチのセンサー(撮像素子)を搭載しています。

一般的な顕微鏡用カメラの場合、センサーサイズは1/3インチ~2/3程度のものが多いです。

センサーサイズ1/2.8インチの顕微鏡用カメラは、1倍等の高い倍率のCマウントアダプタでの接続時には接眼レンズ視野に比べ撮影範囲が非常に狭くなりますが、その反面非常に強拡大な像が得られるため、インパクトの強い拡大像を撮影したい場合に適しています。

また、縮小光学系レンズの入ったアダプタを使用することで撮影範囲(撮影画角)を広げられます。
どの程度の倍率が適切かはご使用用途によっても異なってくるため、以下をご参考いただきアダプタ倍率をお選びください。

HDMIデジタルカメラFLOYD-200とCマウントアダプタ倍率における撮影範囲比較

それでは、実際にHDMIデジタルカメラFLOYD-200を各種倍率のCマウントアダプタを併用した際の撮影範囲イメージを見ていきます。

なお、今回はOlympus CX43三眼鏡筒タイプにCマウントアダプタCMOLシリーズを装着し、HDMIデジタルカメラFLOYD-200を接続して撮影しています(対物レンズ倍率:10倍)。

1. 接眼レンズ(視野数20)の視野

標準仕様の接眼レンズ(視野数20)を覗き込んだ際の視野はこのようになります(接眼レンズからのコリメート撮影)。

対物レンズ倍率10倍のため、0.1mmの目盛が20目盛(2.0mm)、接眼レンズ視野内に映り込んでいます。

これを基準として、各Cマウントアダプタ倍率ごとの撮影範囲を比べてみましょう。

2. HDMIデジタルカメラFLOYD-200+CMOL-100(1倍)

レンズの無いダイレクトタイプのCマウントアダプタCMOL-100(1倍)を介して三眼鏡筒に接続した場合の撮影範囲です。

長辺撮影範囲は0.56mm(対角0.65mm)程度となっており、接眼レンズ観察時の視野中心部のみを強拡大した像となっています。

接眼観察に比べて大きく見えるようになりますが、分解能は向上ではなく単純に拡大表示されるだけであるため、「接眼レンズで見えなかったものが見えるようになる」ということではないので注意しましょう。

それを理解したうえで、細菌や血球等の小さくて観察しづらいものを見やすくする・インパクトのある画像にするという用途には適した組み合わせです。

3. HDMIデジタルカメラFLOYD-200+CMOL-080(0.8倍)

CマウントアダプタCMOL-080(0.8倍)を介して三眼鏡筒に接続した場合の撮影範囲です。

長辺0.75mm(対角0.86mm)程度の撮影範囲です。1倍Cマウントアダプタとの組み合わせより撮影範囲はやや広くなりますが、接眼レンズ視野と比べるとかなり強拡大な像となっています。

4. HDMIデジタルカメラFLOYD-200+CMOL-063(0.63倍)

CマウントアダプタCMOL-063(0.63倍)を介して三眼鏡筒に接続した場合の撮影範囲です。

長辺撮影範囲が1.01mm(対角1.16mm)程度、接眼レンズ視野の半分程度が撮影できるイメージです。

標準的な10倍接眼レンズよりも視野が狭い20倍接眼レンズを使用している状態で、「接眼レンズ視野に近似した撮影範囲が得たい」という場合には希望に近い撮影範囲といえます。

5. HDMIデジタルカメラFLOYD-200+CMOL-050(0.5倍)

CマウントアダプタCMOL-050(0.5倍)を介して三眼鏡筒に接続した場合の撮影範囲です。

長辺が1.14mm(対角1.30mm)程度の範囲が撮影できますが、接眼レンズ視野に比べるとまだ狭い範囲です。

他社顕微鏡のCマウントアダプタを含め、オプション品として用意されていることが多い倍率ですので、既にご所有のCマウントアダプタが0.5倍の場合にはこれをご参考ください。

6. HDMIデジタルカメラFLOYD-200+CMOL-035(0.35倍)

CマウントアダプタCMOL-035(0.35倍)を介して三眼鏡筒に接続した場合の撮影範囲です。

長辺1.78mm、対角では2.04mm程度の撮影範囲が得られるため、顕微鏡用HDMIデジタルカメラFLOYD-200接続時には最も接眼レンズ視野に近似した撮影範囲といえます。

顕微鏡用HDMIデジタルカメラFLOYD-200使用時に最も広い撮影範囲を希望される場合は、当該アダプタをお選びください。