顕微鏡用USBカメラWRAYCAM各機種の静止画データ容量の目安
顕微鏡用カメラを用いて大量に静止画を撮影される場合等、1枚当たりのデータ容量に応じてストレージの空き容量を準備するといったことがあるため、USBカメラWRAYCAMで静止画を撮影した際のデータ容量についてお問い合わせいただくことがあります。
今回は、USBカメラWRAYCAMシリーズ各機種を使用した場合のデータ容量目安について解説していきます。
静止画データ容量は複数の条件により前後する
静止画のデータ容量は、次のような要素により前後します。
撮影解像度(画素数)
解像度は静止画を構成しているピクセルの総数で、この数値が大きいほどより詳細に画像が表現されますが、そのぶんデータ容量も大きくなります。
保存形式(フォーマット/拡張子)
.jpgのような圧縮方式フォーマットで保存した場合と、.tifや.bmpのような非圧縮方式フォーマットで保存した場合では、データ容量に大きく差が生じることがあります。
撮影対象、全体の色数
真っ暗なバックグラウンドに粒上の細胞が一つあるような画像と、全体的に撮影対象物がまんべんなく写っているような場合とでは情報量に差が出るため、データ容量は後者のほうが大きくなる傾向があります。
つまり、全く同じ機種・同じ解像度設定で撮影した場合でも、保存形式や被写体の写り方によりデータ容量が大きくなったり小さくなったりすることがある、ということになります。
ビット深度(色深度)
ビット深度を高く設定した場合、色を表現するために必要な色数が増加するため、データ容量は大きくなります。
USBカメラWRAYCAMシリーズ(最大解像度)でのデータ容量目安
前述の条件を踏まえて、USBカメラWRAYCAMシリーズ各機種の最大解像度設定時のデータ容量の目安を以下のとおり記しておきます。
ある程度色味がある、画面全体に標本が映っているような被写体で、保存形式は代表的なもの(.jpg/.png/.tif)、ビット深度は8bitを使用しています。
カメラ機種名 | 解像度 | .tif形式 | .png形式 | .jpg形式 |
USBカメラWRAYCAM-NOA2000 USBカメラWRAYCAM-CIX2000 | 2000万画素 | 48.9MB | 25.4MB | 11.1MB |
USBカメラWRAYCAM-NOA630B | 630万画素 | 14.8MB | 8.95MB | 4.02MB |
USBカメラWRAYCAM-VEX830 USBカメラWRAYCAM-CIX830 | 830万画素 | 20.2MB | 12.1MB | 5.27MB |
USBカメラWRAYCAM-VEX230M | 230万画素 ※モノクロ | 1.66MB | 1.06MB | 1.05MB |
USBカメラWRAYCAM-VEX120 | 120万画素 | 2.54MB | 2.03MB | 0.93MB |
USBカメラWRAYCAM-EL510 | 510万画素 | 12.0MB | 7.89MB | 3.46MB |
USBカメラWRAYCAM-EL310 | 310万画素 | 5.85MB | 5.14MB | 2.47MB |
上記のとおり、やはり高解像度であればあるほどデータ容量は大きく、非圧縮方式である.tifが最も大きな値になりました。
なお、いくつかの傾向が見られますので、データ容量を推測する際の補足としてご参考ください。
- 解像度が高いほど、圧縮時の効果が大きい(データ容量減少割合が大きい)
- 解像度が低い場合は保存形式による差、とりわけ.tifと.pngの差は小さい
- モノクロモデルであるUSBカメラWRAYCAM-VEX230Mは解像度に対しデータ容量が小さい
- USBカメラWRAYCAM-VEX230Mは保存形式による差がほとんどない