よくあるご質問FAQ

赤外領域・紫外領域を撮影する場合のカメラ機種

WRAYMERの顕微鏡用カメラは基本的には可視光域での撮影を想定しており、可視光域での撮影に不要となる赤外域や紫外域は、カメライメージセンサー前面にあるIRカットフィルタで除去しています。

しかしながら、ユーザー様のご用途によってはこれら除去している波長域の撮影が必要になるケースがありますので、本記事ではその際にどのような機種を選べばいいのかを解説していきます。

可視光域外の撮影にはフィルタの交換が必要

前述のとおり、WRAYMERの顕微鏡用カメラは標準仕様としてIRカットフィルタが装着されているため、赤外領域・紫外領域を撮影するためにはこのIRカットフィルタを取り外す必要があります。

単純にフィルタを取り外すだけでも可視光域外を透過させることはできますが、センサー前面に何もフィルタが無いという状態で使用するとセンサーに異物や水分等が付着しやすくなり、撮影像の劣化や故障の原因となる可能性があります。

そのため、WRAYMERでは一部の機種に限り、可視光域外の波長の光を透過するフィルタへの交換をオプション品として用意しています。

フィルタ交換に対応した機種

現在のところ、フィルタ交換に対応したカメラ機種は以下のとおりです。

  • USBカメラWRAYCAM-VEX830
  • USBカメラWRAYCAM-VEX230M
  • USBカメラWRAYCAM-LEO310
  • USBカメラWRAYCAM-NOA2000

なお、可視光域外の撮影が可能かどうかについては、フィルタの透過のほかイメージセンサーが該当波長域の感度を有しているかどうかもポイントとなります。ただし、センサー感度はメーカー提供の情報に限られており、上記機種のうちUSBカメラWRAYCAM-NOA2000は可視光域外の情報が無いため、どの程度の感度を有しているかについては弊社も回答ができませんので、あらかじめご了承ください。

選択できるフィルタの種類

オプション品を含め、前述の機種で選択可能なフィルタは以下のとおりです。

可視光域のみ透過するIRカットフィルタ(標準仕様)

可視光域のみを透過するフィルタです。

赤外領域を透過するARフィルタ

可視光域に加え、長波長域(近赤外・赤外領域)を透過するフィルタです。

紫外領域・赤外領域どちらも透過するクオーツフィルタ

可視光域・長波長域に加え、短波長域(紫外領域)も透過するフィルタです。

フィルタ交換の方法

オプション品のフィルタに交換をご希望の場合、以下の選択肢があります。

フィルタを交換した状態の製品を購入する

該当のカメラを購入いただく際、オプション品の「ARフィルタ仕様に変更」「クオーツフィルタ仕様に変更」を選択してご注文いただけましたら、あらかじめフィルタを交換した状態で納品いたします。

購入後にフィルタ交換を依頼する

該当のカメラを購入後にフィルタの交換を希望される場合は、まずその旨を弊社までお知らせください。

フィルタ交換費用(ご購入時に変更される場合と同額)にてご注文いただいた後、交換希望のカメラ本体を弊社までお送りいただき、作業完了後にご返却いたします。

※ARフィルタ仕様・クオーツフィルタ仕様のカメラをIRカットフィルタ仕様に戻されたい場合も、同様にご相談ください。

フィルタ交換済みカメラを使用する際の注意点

可視光域外を透過するフィルタを使用することで、近赤外域等の撮影が可能となりますが、可視光域での撮影に際しては不要な波長の光が入り込んでしまうため、本来表現したい色味と大きく異なってしまったり、撮影像のコントラストが低下する傾向があります。

上記を許容すれば1台のカメラを兼用することはできますが、基本的には可視光域撮影用途にはIRカットフィルタ仕様、その他波長域の撮影用途にはフィルタ交換仕様というように、カメラ自体を使い分けていただくことをお勧めいたします。