CマウントアダプタCMOL-100の同焦点調節方法
接眼レンズ観察時の焦点とカメラ像の焦点位置を一致させることを「同焦点を得る・取る」と言います。
同焦点が得られた状態の顕微鏡は、接眼レンズ観察時・カメラでの撮影時にいちいち焦点を調節する必要が無いため、快適に使用でき、作業効率が向上します。
同焦点が得られるかどうかは、顕微鏡自体の設計のほか、カメラの接続に使用するCマウントアダプタに焦点調節機構が備わっているかどうかに依存します(通常、顕微鏡用カメラでは焦点調節はできません)。
本記事では、Olympus顕微鏡用のCマウントアダプタCMOL-100の同焦点調節方法について解説します。
CマウントアダプタCMOL-100の同焦点調節方法
CMOL-100の同焦点調節の手順は以下のとおりです。
1. 顕微鏡接眼レンズを覗き、高倍率対物レンズで焦点を合わせる
使用する顕微鏡に装着されているもののうち、なるべく高倍率の対物レンズを使用し、標本に焦点を合わせます。
2. 対物レンズを低倍率に変更し、カメラの像を確認する
高倍率対物レンズで焦点を合わせたら、次に最も低い倍率の対物レンズを光路に入れます。
このとき、低倍率レンズ使用時にも焦点のズレが生じない(対物レンズ倍率変更時の同焦点が得られている)ことを確認してください。
低倍率対物レンズをセットしたら、カメラでの撮影像を確認します。
この時、焦点のズレが生じていないようであれば、既に同焦点が得られていますので、以降の手順に進む必要はありません。
3. アダプタの高さを変更しながら焦点が合う位置に調整する
低倍率対物レンズにて、接眼レンズ観察像とカメラ撮影像の焦点にずれが生じている場合、CMOL-100の高さを変更することで焦点を調整します。
上画像の「A」を回転させることでアダプタの高さが増減するので、カメラ撮影像を見ながら焦点の合う位置になるまで高さを調整します。
初期位置よりもアダプタを低くする方向に調整する必要がある場合は、「A」を緩め続けて取り外し、「B」も同様に取り外した後、「A」を取り付けなおして調整してください。
4. 焦点が合った位置で固定する
焦点が合う位置にアダプタの高さを調整できたら、「B」を「A」側に締めこみ、「A」が緩まないように固定します。
以上で、接眼レンズとカメラの同焦点が調整いただけます。