Nikon顕微鏡旧式鏡筒にCマウントアダプタユニバーサルタイプGCシリーズを使用する場合の注意
CマウントアダプタユニバーサルタイプGCシリーズは、Φ23.2mmの直筒に接続可能なCマウントアダプタであり、主に接眼部へのCマウントカメラ接続に用います。
接眼部以外にも、Φ23.2mmの直筒になっている三眼鏡筒部・撮影直筒であれば接続可能ですが、その他Nikon旧式顕微鏡(OPTIPHOT等)の三眼鏡筒部にも接続可能です。
Nikon OPTIPHOT等の三眼鏡筒モデルの場合、「F鏡筒」と呼ばれる仕様の撮影鏡筒が備わっています。
F鏡筒は内径Φ42mmの直筒となっており、CマウントアダプタユニバーサルタイプGCシリーズの嵌め合い径Φ23.2mmとは異なるため取り付けられないように思えますが、F鏡筒内部にはΦ23.2mmのスリーブが存在し、そのスリーブにCマウントアダプタユニバーサルタイプGCシリーズの先端を挿入することで接続は可能となっています。
ただし、接続・使用自体は可能ですが、使用にあたってはいくつか注意が必要な点があります。
1. アダプタの固定ができない(鏡筒側の固定ネジが使用できない)
CマウントアダプタユニバーサルタイプGCシリーズの外径はΦ mmと、F鏡筒の内径Φ42mmよりも小さいため、上記画像内「A」部のように隙間が生じます。
隙間があっても使用自体には特に問題ありません。ただし、F鏡筒に装着する純正アダプタの場合は画像内「C」の固定ネジを締めこんで内部のアダプタの回転や脱落を防止することができますが、本接続方法では隙間が生じるために固定ができません。
もちろん、この隙間を埋めるスペーサー等をご用意いただける場合は、固定しての使用も可能かと存じます(現状、レイマーではスペーサーの用意はありません)。
2. カメラ本体がF鏡筒上面に接触する
CマウントアダプタユニバーサルタイプGCシリーズの全長はF鏡筒の上面~Φ23.2mmスリーブ部までは届くものの、それほど長くはないため、CマウントアダプタユニバーサルタイプGCシリーズだけをF鏡筒に挿入すると、内部に全体が入り込んでしまいます。
カメラに装着した状態であれば、先端をΦ23.2mmスリーブに挿入して使用することができますが、上記画像内「B」部に隙間が生じるほか、F鏡筒上面とカメラ本体の底面が接触した状態になります。
もちろん、カメラの使用自体は可能ですが、前項のとおりカメラは固定されていないため、鏡筒上部と接触した状態での回転等が生じた場合、カメラ底面に傷がつく可能性があります。
3. 同焦点が得られない(可能性が高い)
純正品アダプタとは顕微鏡とカメラの位置関係やリレーレンズの仕様等、様々な点が異なった接続方法であるため、接眼レンズ観察時とカメラ撮影時の同焦点は得られない可能性が高いです。
同焦点が得られない場合、接眼レンズで観察を行い、カメラでの撮影のため三眼鏡筒に光路を切り換えて使用する際には、その都度焦点の再調整が必要となってきます。
注意点を理解したうえでご使用ください
前述のとおり、CマウントアダプタユニバーサルタイプGCシリーズでのCマウントカメラ接続自体は可能です。
旧式の顕微鏡は付属品やオプション品の入手が難しく、純正品の用意が出来ない場合には有用な方法ではあるため、上記の注意点を踏まえたうえでご利用いただけますと幸いです。