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【LED蛍光顕微鏡】カメラ撮影像におけるケラレ・輝度ムラの対処法

蛍光顕微鏡で観察・撮影を行う際、カメラの映像に撮影像に明るさのムラ(輝度ムラ)や「ケラレ(撮影像四隅などが黒く欠けて見える)」といった現象が生じる場合があります。

本記事では、LED蛍光顕微鏡NX-4100TLSシリーズ、NX-4100FLM及び倒立型蛍光顕微鏡SXJ-5822FLSシリーズ、SXJ-5822FLMにおいて、「接眼レンズでの目視観察では問題がないが、カメラで撮影した画像のみにケラレ・輝度ムラが見られる」ケースに限定し、その原因と対処法をご紹介します。
※目視観察時のケラレ・輝度ムラについては、以下のFAQ記事をご参照ください。

確認ポイントと対処法

撮影像に輝度ムラやケラレが見受けられた際には、以下の点をご確認ください。

カメラとCマウントアダプタの組み合わせの確認

カメラ撮影像にケラレが発生する原因の一つとして、カメラのセンササイズに適合しない倍率のCマウントアダプタを使用しているケースが挙げられます。
Cマウントアダプタの倍率が不適切であると、顕微鏡からの像がセンサ全体をカバーできず、画像の周辺が欠けて見える「ケラレ」が発生します。
弊社で販売しているLED蛍光顕微鏡では、以下のカメラおよびCマウントアダプタの組み合わせを推奨しています。

推奨カメラ
  ・WRAYCAM-VEX832(カラーカメラ)
  ・WRAYCAM-VEX832M (モノクロカメラ)
  ・WRAYCAM-CIX832(長時間露光可・冷却機能付カメラ)
Cマウントアダプタ
  ・CマウントアダプタNXY100 (LED蛍光顕微鏡NX-4100FLSシリーズ、NX-4100FLM用)
  ・CマウントアダプタSXY100 (倒立型LED蛍光顕微鏡SXJ-5822FLSシリーズ、SXJ-5822FLM用)

対処法:お使いのカメラのセンササイズとCマウントアダプタの倍率をご確認いただき、アダプタ倍率が過剰に低い場合は適切な倍率のものに交換してください。
Cマウントアダプタの倍率が適しているか不明な場合は、レイマーまでお問合せください。

光路切り替えつまみの位置を確認

弊社のLED蛍光顕微鏡には全て接眼レンズとカメラとの光路を切り替えるつまみが装備されています。
このつまみが中途半端な位置で止まっていると、カメラ側への光が十分に届かず、ケラレが発生することがあります。

対処法:光路切換つまみをカメラ側に切り替える(画像参照)。

カメラ、Cマウントアダプタに汚れや異物が付着していないか確認

カメラのフィルタ表面やCマウントアダプタ内に埃や汚れ、異物が付着している場合、画像上の固定された位置に暗い影として現れることがあります。
汚れとケラレの切り分け方法については次の方法をお試しください。

Cマウントアダプタとカメラを一緒に少し回転させる
 → 汚れがカメラのフィルタ上またはCマウントアダプタ内部にある場合は、画像中の影の位置が動かない。
 → 光学的なケラレであれば、影の位置も一緒に回転する。

対処法:カメラフィルタやCマウントアダプタのレンズ表面にある異物の場合、ハンドブロワー等で風を送ることで除去できる場合がありますので、器具をお持ちの場合はお試しください。
※作業時にさらなる異物の迷入を防ぐため、カメラフィルタ面やアダプタレンズ面は側方を向けた状態で作業し、絶対に上に向けないようご注意ください。

ソフトウェアによる「シェーディング補正」機能の活用

撮影像にわずかな輝度ムラが残る場合には、付属ソフトウェアに搭載されている補正機能を活用することで改善できることがあります。

  • 対応ソフトウェア:
      MicroStudio、Spectman-W、Spectman-M
  • 機能:
      「シェーディング補正機能」により、周辺光量の低下を自動的に補正し、均一な明るさの映像に調整が可能です。各ソフトウェアのシェーディング補正の使い方につきましては、ソフトウェア取扱説明書または、下記TIPS記事をご参照ください。

それでも解決しない場合は?

前述したポイントご確認いただいても撮影像の輝度ムラやケラレが改善できない場合、機器の故障やお客様では確認しづらい問題が生じている可能性が考えられます。
このような場合には、お気兼ねなく弊社までお問合せください。お電話・メール等で解決まで丁寧にサポートさせていただきます。