カメラ接続時HDMIモニタにNoSignalが表示される場合の対処
WRAYMERでは顕微鏡用のHDMI接続対応カメラとして、2021年8月現在で以下機種をラインナップしています。
- マルチインターフェース4KカメラFLOYD-4K
- HDMI・EthernetデジタルカメラFLOYD-2/FLOYD-2A
- HDMIデジタルカメラFLOYD-100
これらの機種はそれぞれの信号規格に対応したHDMIモニタに、HDMIケーブルで直接接続するだけでスタンドアロンで利用できる顕微鏡用カメラですが、稀に正しい接続状態であってもHDMIモニタ上にNoSignalが表示されてしまい映像が正しく撮影できない場合があります。
今回は、HDMIモニタにNoSignalが表示された場合の対処法を解説していきます。
HDMIモニタにNoSignalが表示される原因
HDMIモニタにNoSignalが表示される場合、基本的には信号を出力する機器がモニタに接続されていない、もしくは危機から信号が発せられていない(電源が入っていない)ということになります。
顕微鏡用カメラ等の機器をモニタに接続している、電源ONであるにも関わらずNoSignalが表示される場合、次のようなケースが考えられます。
1. HDMI信号を発する機器が故障している
何らかの理由で顕微鏡用カメラ等のHDMI信号を発する機器が故障している場合、当然ながらHDMIモニタ側は信号を受け取ることができません。この場合は、機器の修理や交換を行う必要があります。
2. HDMIモニタ自体が故障している
HDMIモニタの端子に不具合が起きている場合等、HDMIモニタ側の信号受信機能に問題がある場合、やはり正常な通信ができません。この場合は、モニタの修理・交換を検討する必要があります。
3. HDMIモニタが信号をうまく受信できない
HDMIモニタ・接続機器ともに故障はしていないのに、うまく信号伝達ができないケースです。
この場合は故障では無いため修理を行う必要はありませんが、できるだけ通信が正常に行われるように留意する必要があります。本記事では、この信号受信がうまくいかないケースについて、対応策を解説します。
HDMIモニタ・接続機器の電源投入順が影響する可能性あり
残念ながら、通信がうまくいかないケースにおけるすべての原因を把握しているわけではありませんが、代表的なケースとして「機器の電源投入順により症状の発現に影響する」というものがあります。
まず、顕微鏡用カメラ等の機器とHDMIモニタをHDMIケーブルにて接続して使用している環境を例に解説します。
このような接続環境で利用される場合、顕微鏡用カメラ・HDMIモニタの双方に電源が存在しますが、その投入順により症状が出る・出ないが異なってくる場合があります。
接続機器→HDMIモニタの順に電源投入:NoSignalが表示
まず、下図のように顕微鏡用カメラ等の機器の電源を先に投入し、その後HDMIモニタの電源を投入する、という順で操作した場合です。
この場合、確実に起こるわけではないものの、信号伝達が正常に行われずNoSignalが表示されるケースがあります。
HDMIモニタ→接続機器の順に電源投入:正常に動作
先程とは反対に、まずHDMIモニタの電源を投入してから、数秒待って顕微鏡用カメラ等の接続機器の電源を投入する、という順で操作します。
この場合、テストを行う限りではNoSignalが表示されたケースは無く、すべて正常に動作することを確認しました。
電源投入順が影響する理由
原因について詳細は不明ですが、おそらくHDMIモニタ側の信号受信に対するスタンバイ時間が関係しているのではないかと考えます。
HDMIモニタの電源投入→HDMIの信号受信を待つスタンバイ状態になる→接続機器からの信号が同じタイミングで来ない→HDMIモニタはスタンバイ状態を解除してNoSignalと判断→接続機器から信号が再送信されてもスタンバイ状態ではないため受信できない、というようなことが起こっているのでは、という推測です。
当然、HDMIモニタの機種によってもこのあたりの仕様は異なると思いますので、必ずしも電源投入順だけで解決するものではないですが、NoSignalが頻発するようであればお試しいただいても良いかと思います。